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| 引っ越ししてから…… |
作 マッキーさん  |
桜吹雪が舞った。
今年もあの季節がやってきた。
大好きだった彼と別れてもう１年経つのだろうか。
今日と同じように、桜吹雪が雪のように舞い上がったあの日。
私も、彼も小学生に別れを告げるあの日…………
「春休みが終わったら、私達も中学生なんだね。」
「う、うん。一緒の中学にはいけないけどな。」
「それ、言わないって約束でしょ。別れる時、寂しくなっちゃうもん。」
「分かってるよ。そんな事ぐらい。」
「分かってるなら、言わないでよね。」
卒業式のちょっと前。
一緒にひみつの基地ヘ行った。
２人で森の中に作った、小さな小さな基地。
幼なじみで、小さい頃からいつも一緒に隣にいた彼
遊ぶ時も、ケンカしたあとでも。
いつも一緒にいた。
”ひっこし”
いつも一緒に居た２人にとって突然のことだった。
クラスが変わってもクラブが一緒じゃなくても
どんな時も別れなかった２人。
私はいつのまにか彼が輝いて見える事に気づいた。
卒業式が終わって彼は旅立つ事になった。
「じゃあね。元気でいろよ。」
「うん。すぐ…すぐに戻ってくるよね。」
「待ってろよ。すぐに帰ってくるからな！泣くなよ！」
「うん。泣かない。絶対帰って着てね。」
「じゃあな！！」
彼は行ってしまった。
遠い遠い町に。
もう会えないかもしれない彼ともう一度会う事はあるんだろうか？
そう思いながら私は恋心と一緒に彼と別れて行った……………
「もう１年経つのか……」
彼が今、どうしているのか私も知らない。
彼の住所は忘れてしまった。
中学に入って仲の良い友達がたくさんできた。
だけど……１年経った今、彼がどうしているのか気になる。
今、どこで、何をして…………………………
「お〜い！！覚えているか？？」
突然部屋に入って来たのは
「航ちゃん！」
「ただいま、なっちゃん。」
「帰って来たの？本当に？」
「あぁ、帰ってきたんだ。春休みがすぎたら一緒に学校に行けるぞ。」
「航ちゃん。」
「うん？」
「大好き。」
私は最高級の笑顔で彼の帰りを喜んだ。
作者のコメント：私も、体験したことがある友達と引っ越しによる別れ。
一生会えないんじゃないか。という不安があります。
でも、いつかまた会えると信じていればまた会える……
と言う事をこめた作品です。 by マッキーさん 2002.4.4
曲を作るにあたって：春休みは引っ越しのシーズン。引っ越しは友達や好きな子と、突然としてお別れしなければならないわけで、切ない時です。作品を読みながら、そして自分の思い出と重ねながら、曲を作成しました。 by tam 2002.4.1
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